ごあいさつ

ごあいさつ

2014年度数理工学専攻 専攻長 太田 快人

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理工学専攻は,数理的手法を用いてさまざまな問題を解決する手立てを与える研究をしています.京都大学工学部には,その前身にあたる数理工学科が1959年に設置されています.数理工学科にあったいくつかの研究室が発展的に,現在は大学院情報学研究科数理工学専攻を構成しています.

1960年前後は,これまでの伝統的な工学部の分野に対して,横断的な分野が広がっていった時代とも言えます.数理工学に関連する国内学会として,日本オペレーションズ・リサーチ学会や計測自動制御学会などが相次いで設立されているのもその流れですが,分野横断的な教育研究が京都大学でも盛んになりました.問題解決のための方法論は,その後約半世紀にわたって大きな進展を見せています.数理工学専攻は,設立時より,広い分野を対象にそのような方法論を学び研究できる場所として,その地位を築いてまいりました.修了生は,工学的な分野を越えて各方面に就職,進学しています.

理工学専攻のもつ役割は,これからの人間社会が解決していかなくてはならない問題に対してますます重要なものになっていると言えます.従来の工学の一分野にとどまらずに社会基盤システム,生物システムをはじめとしたネットワーク化したシステムへと対象が広がっています.たとえば電力システムや水道システムでは,日照や降雨などの自然現象と人工的なネットワークとのかかわりを考え,望ましい挙動を持たせるための工夫が重要になっています.本専攻での学修や研究を通して,将来の問題解決に挑む人が増えることを期待しています.



(おおた よしと)


お問い合わせ先:〒606-8501
京都市左京区吉田本町 京都大学大学院情報学研究科 数理工学専攻 専攻長宛
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Last-modified: 2021-03-04 (木) 02:21:15 (1142d)