ごあいさつ

2020年度数理工学専攻 専攻長 矢ヶ崎 一幸


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理工学専攻は,その前身である数理工学科が1959年に京都大学工学部に設置されて以来,60年以上の歴史を有します.また,学術や産業界にとどまらず,金融,流通,官公庁など非常に広範囲にわたって活躍する多数の卒業生を輩出しています.勉学熱心な学生が多く,彼らとの日常でも,これまでの卒業生と同様に,将来一流の研究者となるような者がいることに疑いを感じません.

 「数理工学」という言葉には工学における数学理論を研究する学問という印象があるかもしれません.しかしながら,本専攻では,その英語名の“Department of Applied Mathematics and Physics”が示すように,数学のみならず,物理学にも基礎をおき,これら基礎分野だけでなく工学や応用分野の立場からも数理的理論について教育・研究を行っています.実際,教員の所属分野も数学,物理学からオペレーションズリサーチ,制御工学までさまざまです.

 研究対象は自然科学や工学分野を越えて経済学などの社会科学分野にまで及び,諸分野で生じる問題に対して,モデル化から解析,設計,制御まで数理的な方法論を用いて研究を行っています.さらに,数学や物理学の既存の理論や方法を単に応用するだけでなく,応用の立場から数学や物理学の新たな問題を提起し,新しい数理的理論や手法を構築および確立し,革新的な工学技術の創生を目指しています.本専攻の特色ある教育・研究は,今年世界中で流行し,猛威を振るっている新型コロナウィルスCOVID-19のような,人類の未知の脅威に対してもその制圧のための有力な手段・方法を提供できるものと確信します.



数理工学専攻長 矢ヶ崎 一幸
(やがさき かずゆき)


お問い合わせ先:〒606-8501
京都市左京区吉田本町 京都大学大学院情報学研究科 数理工学専攻 専攻長宛
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Last-modified: 2021-03-31 (水) 23:09:37 (1119d)