在校生・卒業生の声

三木啓司さん

2012年数理解析分野、博士課程修了

 
  • 現在の職場
     
    同志社大学 理工学部
     
  • 現在やっていること
     
    同志社大学理工学部で助教をしています.これまで学んできた数学の理論をさらに進展させるべく,学生達と一緒に取り組んでいます.
     
  • 数理工学で学んだことと現在の仕事との関わりなど
     
    現在電子工学科に所属しており,色々な発表等を聞くことが多いです.一見関係なさそうな話でも,数理工学で学んだことが思わぬ所であらわれたりして,ビックリすることもあります.
     
  • その他
     
    なかなか自分のやるべきことが定まらずに立ち止まってしまう人が多いです.個人的には,やってみないと分からないことがほとんどだと思います.立ち止まらずにまずは動いてみましょう.
     

松田浩さん

2015年離散数理分野、修士課程修了

 
  • 現在の職場
     
    株式会社シマノ
     
  • 現在やっていること
     
    電動アシスト用自転車のドライブユニットの開発を行っています。その中で、モータ制御などソフトウェアの部分を担当しています。
     
  • 数理工学で学んだことと現在の仕事との関わりなど
     
    直接的な知識による関わりはほぼありません。しかし、多くの業種で言えるように、仕事の中では常に問題解決力が求められます。例えば、ある問題に対する入出力を正しく把握できているか、多面的に物事を観察して解法のきっかけを探せないか等です。数理工学ではそうした根幹的な問題との向き合い方を学びました。そして、現在も日々それを役立たせながら仕事をしています。
     
  • その他
     
    自分がどういった問題にどのようなアプローチを提案するか、また聞き手が何を知りたがっているのか、それらをなるべく簡潔にわかりやすく説明することを研究室内でも外でも発表するときに念頭においてください。また、一つの分野の研究に没頭すると、専門用語などに頼ってしまい「こういうものだ」という決めつけが増えてきます。そんなときには、研究室の学友などに説明してみたりするのも良い刺激になると思います。
     

新見朋広さん

2012年最適化数理分野、修士課程修了

 
  • 現在の職場
     
    日本銀行 金融市場局
     
  • 現在やっていること
     
    為替のアナリストとして、為替市場のモニタリングや分析を行っています。為替は、世界各国の経済情勢や金融政策など、多くの要素が影響して変動するため、モニタリングや分析の対象は日々変わります(2015年だけでも、ギリシャ債務問題や中国経済懸念、原油価格下落、米国利上げなど、幅広いトピックの分析を行いました)。早朝に出勤して海外時間のニュースを収集、金融市場への影響をヒアリングすることから仕事が始まり、各種トピック分析のほか、金融機関や海外中央銀行と連携しての為替市場の構造調査や、外国の市場参加者も含めたエコノ ミスト等との面談、国際会議(資料作りやロジ作業がメインですが…)など幅広い業務に従事しています。
     
  • 数理工学で学んだことと現在の仕事との関わりなど
     
    数理工学で学んだことは、直接的には仕事に関係していません。しかし、日々の金融市場を分析する上で数値の統計処理は必須ですし、投資家の行動パターンを把握することや、市場の動向(結果)に対してロジックを与える作業は極めて重要です。この点、実際に難しい数値実験を行うことは(殆ど)ないものの、最適化数理分野で学んだ数理モデルの考え方は非常に有益です。数理工学は、幅広い分野で生かせる学問であると感じています。
     
  • その他
     
    学生と社会人とでもっとも異なるのは、時間の概念だと思います。すでに書いた通り、金融市場のテーマは日々変わるため、分析は時間との勝負になります。こうした中で、時間をかけて研究できる学生時代の経験は非常に貴重であり、ここでしか得られない経験やスキルが多くあると思います。将来の進学分野にこだわらず、研究テーマにとことん向き合いながら存分に頑張ってください。余談ですが、どの分野に進学しても英語は非常に重要になると思います。私も英語に触れる機会が格段に増え、学生時代にもっと真剣に取り組んでおけばよかったと日々 感じています。
     

森有輝さん

2015年制御システム論分野、修士課程修了

 
  • 現在の職場
     
    三菱電機株式会社 先端技術総合研究所
     
  • 現在やっていること
     
    エアコン等の空調冷熱システムの制御系設計に携わっており、シミュレーションによる評価・検証を通じて、製品に対する制御技術を提案しています。
     
  • 数理工学で学んだことと現在の仕事との関わりなど
     
    大学院での研究分野は制御理論であり、現在の制御系設計の仕事に直接役立っています。また、直接役立つ場面でないとしても、数理工学専攻で習得できる「数理的な観点から問題を検討する能力」や「基礎的な数学力」は他分野の研究を理解する上で大きな助けになっていると感じます。
     
  • その他
     
    数理工学は横断的な分野であり、実に多種多様な研究があるので、面白い研究に出会えると思います。ぜひ学生の特権を最大限に活かして、多くの学問に触れて見分を広めてください。加えて、社会人になろうと思っている方は、発表資料・スライドの作成スキルや英語力を磨いておくと良いかもしれません。役立ちます。
     

大谷卓也さん

2010年物理統計学分野、修士課程修了

 
  • 現在の職場
     
    みずほ銀行 市場開発部
     
  • 現在やっていること
     
    金利系デリバティブの新商品開発やリスク管理手法の高度化案件を担当しています.プライシングモデルの分析や基礎研究から,計算エンジンの開発,規制対応まで,数理的バックグラウンドを存分に活かして数多くのプロジェクトに参画しています.金融工学というと投機的でネガティブなイメージを持つ方もいるかも知れませんが,近年では,市場の健全性や資産の保全性を高めるという側面が強く,専門性を活かして社会貢献できる今の仕事に誇りを感じています.
     
  • 数理工学で学んだことと現在の仕事との関わりなど
     
    大学院時代は,五十嵐先生の指導の下,確率過程・統計物理をベースとしたニューラルネットワークの連想記憶モデルの研究をしていました.現在の業務では,数学では確率解析や解析学,プログラミングではC/C++やJava,VBAでの開発スキル等が求められ,大学院で学んだ多くが仕事に活きています.数理的素養は勿論求められますが,柔軟なアイディア,密なコミュニケーションや明快なプレゼンテーションスキル,プロジェクトの管理能力など,ビジネススキルも重要です.
     
  • その他
     
    リーマン危機以降,複雑な新商品の需要そのものは減少傾向にありますが,一方で,従来単純とされてきた商品のプライシングにカウンターパーティーの信用リスクや資金調達コストを織り込むなど,金融商品の高度化はリスクカテゴリの境界を超えて複雑性を増しています.計算コストの削減も大きな課題で,数学的なブレークスルーやアルゴリズムの効率化も求められています.近年では,FinTechと呼ばれる新たな分野で機械学習やデータ解析等の新たなクオンツスキルのニーズも高まっており,数理工学や応用数学を活かせる土壌は確実に広がっています.
     

佐藤寛之さん

2013年力学系理論分野(現、力学系数理分野) 、博士課程修了

 
  • 現在の職場
     
    東京理科大学 工学部経営工学科
     
  • 現在やっていること
     
    助教として、教育および、多様体上の最適化というテーマに関する研究に携わっています。
     
  • 数理工学で学んだことと現在の仕事との関わりなど
     
    数理工学専攻在籍時からの研究テーマに引き続き取り組んでいるので、その意味では数理工学で学んだことは現在の研究に直結しています。また、授業や卒業研究においては、必ずしも自分の現在の研究テーマそのものを指導するとは限らないため、数理工学で学んだ多岐にわたる分野の知識が役立っています。
     
  • 学生の皆さんへ
     
    学生時代は、まとまった時間、自分の好きなだけ研究や勉強をすることができます。それがいかに貴重であるかは、学生でいる間はなかなか気づくのが難しいのですが、ぜひ自分が興味を持ったテーマをとことん突き詰めてほしいと思います。そして、研究室の内外を問わず、たくさんの人と積極的に交流してほしいと思います。私自身、他分野の研究者と各自の研究の話をしているうちに、互いの問題意識に重なりがあることがわかり、共同研究に繋がった経験があります。また、研究に限らず、支え合える仲間が多くいることは人生においてかけがえのない財産になることと思います。数理工学専攻においてだからこそできる経験をたくさんされることを願っております。


Last-modified: 2016-02-19 (金) 15:23:40 (431d)