在学生の声
離散数理分野
最適化数理分野
制御システム論分野
物理統計学分野
力学系理論分野
石川達也さん
名古屋大学でも数値解析の研究室に所属していましたが、数理解析分野
で取り組まれている研究内容を知り、これまでとは違った新しい視点か
らアルゴリズムをとらえることができるのではないかと考え、受験しま
した。
基礎科目、専門科目とも3科目ずつ、数学や物理系の科目を勉強して受
験しました。3科目分準備しておいたことで、本番でも落ち着いて試験
に臨むことができました。過去問を見て傾向を調べ、なるべく早い段階
で科目を絞るのがいいと思います。
主に、ホームページを見ることとガイダンスに参加することで情報を得
ました。京大工学部はシラバスがネット上に公開されているので、参考
にするといいと思います。
研究テーマについては、自分がやりたいことがあれば尊重してもらえます。
普段の研究室での活動は、週に3回、セミナーやコロキウムがありますが、
それ以外では、特に時間に縛られることなくすごしていて、自由な雰囲気です。
梶原吉樹さん
これまでは理学部で数学を学んでいましたが、扱う内容が専門的になればな
るほど、いわゆる現代数学をこのまま学ぶことに戸惑いを感じはじめました。
むしろ、これまで学んできた数学が実際にどう応用されているのか、これま
でとは異なる視点から見つめなおしたいという思いもあり、数理工学を受験
しようと思いました。
4月頃から少しずつ勉強していたのですが、本格的に始めたのは6月下旬だ
ったと思います。基礎科目は「基礎数学」2題、専門科目は「応用数学」と
「力学系数学」を選択しました。線型代数と微積、関数論については教科書
で基本的な定理を復習した後、過去問を中心に解きました。力学系について
は学部生時の講義では触れたことがなかったので、微分方程式の教科書を
2〜3度読み返しました。とにかく、過去問に慣れることが必要だと思い
ます。
ホームページで入試説明会を知りました。説明会では様々な研究テーマ
が語られ、これまで純粋数学だけしか知らなかった当時は、かなりのインパ
クトを受けた記憶があります。
学部生の時には研究室配属がなく、ここにきて初めての研究室だったので多
少戸惑いはありましたが、研究室のメンバーはみな親切で、すぐに慣れました。
また個人の机とパソコンが使える環境にも驚きました。学部生の時以上に勉学
や研究に打ち込める気がします。
藤原大樹
計算機と数学に興味があったので受験しました. 学部時代では様々なアルゴリ
ズムの手順は勉強できたのですが、「どうしてそのような手順をとるのか?」
ということはあまり追求できませんでした. そこで大学院ではアルゴリズムの
背後にある数学的構造を勉強をしたいと強く思いました. 情報学研究科の数理
工学専攻はまさに僕の期待に応えてくれる場所だと確信し受験しました.
数学の勉強は、ごく普通の教科書を普通に読むだけです. 大切なのは、「定理
の証明をじっくり味わいながら読む」ことだと思います. 入試直前までに定
理を見ただけで、証明を書けるようにしました. 外部から受験する方はとにか
く早めに準備することが重要です. あと、英語の勉強は一日30分でいいから
とにかく継続することです. 過去問の英文は基本的に全訳しましょう.
数理工学のホームページから院試の過去問をダウンロードしました. あとは数
理工学専攻の説明会だけです. 説明会のときに、先輩方のお勧めの参考書を教
えていただきました. それと、そのときいただいた過去問の解答が非常に役立
ちました.
非常にのんびりとした雰囲気で、かなり居心地がいいです. また輪講や研究会
が非常に充実しています. 研究したい人にとっては最適の場所だと思います.
坂下麻里子さん
大阪大学に在籍していた頃から、グラフ理論や組合せ最適化に関する研究をし
ていますが、この研究・勉強を続けたいと思い、研究を続けていく上で良い環
境だと思った本専攻への受験を決めました。
5月始め頃、本専攻への受験を決め、6月頃にこちらの研究室の学生の方を紹介
して頂いて、過去問や授業のノートのコピーを頂きました。数理工学専攻のHPか
らも過去問が入手できますので、それも利用しました。ただし、博士課程の過去
問はありませんでしたので、修士課程のものを用いました。私の場合、7月から
約1ヶ月間、勉強に専念させてもらえましたので、そこで特に専門科目(数理計
画、グラフ理論、アルゴリズム論など)の勉強をしました。といってもあまり時
間があるとは言えませんでしたので、過去問を手がかりに勉強していました。ま
た、博士課程の場合は、出願時に研究計画書や研究経過報告書といったものが必
要で、それも作成しなくてはなりません。私はこれらの書類の準備もこの時期に
行いましたが、勉強に専念するためにも、もっと早めにやっておいた方がいいよ
うに思います。
希望配属先の先生方、学生の方にいろいろ教えて頂きました。また、外部から
の受験ということで、こちらの出身者で外部から受験された方からも情報を頂
くことができました。とにかく、まずは、希望配属先の先生や学生の方に連絡
をすることが重要だと思います。数理工学専攻のHPも大いに参考にしました
(入試に関する情報が充実しているHPだと思います)。
入試前から、研究室の先生方、学生の皆さんには、いろいろ力になって頂き、
非常に感謝しています。このように優しい方ばかりですし、研究室全体として
も雰囲気はかなり良いと思います。勉強・研究に対して積極的な学生が多いの
で、よい刺激になると思います。
ディン ホアン ティエンさん
昔から応用数学に興味がありましたので、数理工学専攻・最適化数理研究室を
希望しました。
試験の一ヶ月前から本格的に受験の勉強を始めました。先輩方のアドバイスで、
線形計画、線形制御理論、数理計画、現代制御論の4科目に絞り、主に過去の
試験問題を中心に勉強しました。その他には、「数理計画入門」(福嶋雅夫著)
と「フィードバック制御の基礎」(片山徹著)の教科書2冊で勉強しました。
数理工学専攻説明会に出席し、各研究室の研究テーマを聞きました。また、ホー
ムページから各研究室の情報を調べたり、過去の試験問題を見たりしました。
一人一人にパソコンが与えられ、参考書も整っていて、いい勉強環境だと思い
ます。研究室の皆は明るく、よく会話をし、いい雰囲気を守っています。卒業
研究の際には,先輩方が書き方や発表仕方を丁寧に助言してくれました。
星村圭一郎さん
学部時代に最適化関連の講義があり興味を持っていました。しかし最適化を専
門に研究している研究室が私の在籍していた大学の学科には無く、また経済的
な問題から国立が望ましかったので受験をしました。
私は基礎科目を線形計画法、基礎数学と、専門科目は応用数学、数理計画、現
代制御論と3科目ずつ勉強しました。基礎科目は学部時代の講義もあり、多少
の知識はあったのですが、専門科目はそれまでどれも勉強したことがありませ
んでした。そのため研究室訪問の際に、どの本で勉強するのが良いかを聞かせ
てもらいました。しかし合計6教科勉強したので、各分野の勉強量が少なくな
り本番で失敗もありました。私のように外部受験の人間は問題の傾向を掴む手
掛かりが過去問しかないので、4教科に絞るのも勇気が要りますし、勿論科目
を絞るのがベストとは言いませんが、科目数の選択にも十分慎重になるべきで
しょう。
研究室訪問に行って福嶋先生にお話を聞かせてもらい、研究室見学をさせても
らいました。その際に研究室の方に過去問の解答をいただいたり、色々お話を
聞かせてもらいました。
デスクトップPCの他にノートPCも一人一台割り当てられることを始めとし
て設備が素晴らしく、研究するためにとても良い環境が整っています。また研
究室の雰囲気もとても良いので、馴染みやすいと思います。
山田慎也さん
私はもともと理学部の物理学科に在籍していました。
物理は非常におもしろい学問だったのですが、
大学院に進むにあたってより社会のなかで応用されている学問を
やってみたいと思うようになり数理工学専攻を受験しました。
五月あたりから始めました。
科目は数学系(解析学、線形代数、複素解析)と物理系(力学、物理統計学)
以外は手が出そうになかったので、それらに絞りました。
五月、六月あたりは教科書を読んだり、やさしめの演習問題を解いたりして
ひたすら基礎的な勉強をやり直しました。六月中旬あたりから
少しずつ過去問を解き始め、おおよその解答を作成しました。
(ただし、年によっては全然手が出ない問題もありました。
あんまり気にしないのが良いと思います。)外部で分野が違うということもあり、
かなり不安でしたが一緒に院試勉強した友人にかなり助けてもらいました。
一緒に勉強する仲間を作るのはおすすめです。
ホームページを見たり説明会に行ったりしました。
説明会で、現在所属している分野の先生のお話が
とても分かりやすかったのが印象的で受験を決めました。
私の所属分野は連携なので制御システム論分野の研究室にお世話になっています。
週に2〜3回ゼミがあり、少し準備が大変ですが毎日充実して過ごしています。
先輩方も話しやすい気さくな方ばかりで、わからない所があれば
すぐに議論できるような良い雰囲気です。
Jaafar ALMutawa さん
I searched through the internet, and
I found Kyoto University is well known and famous.
Moreover, control theory is a hot topic in my country,
since there are chemical factories.
Thus, I chose the department of Applied Mathematics and Physics
in Kyoto university.
I had to pass three exams and
I had to present my master thesis in front of professors
of the department in order to be a Ph.D candidate student
in control systems theory lab.
The first and the second exams are classical and
modern control theories.
Professor Katayama suggested me
to study T. Kailath book entitled "Linear systems".
Besides that i Have also studied G.F. Franklin,
J. Powell and A. Emami book entitled
"Feedback control of dynamical systems".
I found T. Kailath book is a very useful book
since it includes most topics in modern control theory.
For the third exam i had to choose one topic from eight
(optimization, linear algebra, dynamical systems linear programming, etc).
I had heavily studied the book entitled
"Matrix analysis" and "Matrix Computations" for Goulb and Van Loan,
however in the exam i solved the problem of the dynamical systems.
Moreover, in the oral presentation exam, i presented
a topic from subspace system identification algorithm which is
different from my master thesis.
Firstly, I emailed to professor Katayama,
and then I got information from him,
since the web contains no information about the exam in English.
The environment of our laboratory is friendly, and lovely.
The professors are very kind to us
and help us with nice plans for students.
徐普永さん
数学を学ぶだけでなく、使いたいという単純な理由からです。そのあと、研究
室に入り、理由なんか考える暇もなく楽しく勉強と研究に励んでいます。選択は
大事であるが選択してからはもっと大事であることを痛感しています。
色々な本を見るより受験しようとする科目の本を一冊決めて何回か見ることを
お進めします。豊富な知識より崩れることのないシンプルな知識が試験のときは力を
発揮すると思います。その後は、過去問を何回か解いてみて問題
が本当に何を要求しているのかを把握することが大事です。
僕が選択した科目に対しては以下の通りです。
自分が受けようとする研究室に直接行って先生や学生と話しをするのが一番い
いです。保有されている過去問の答えも貰えるかも知れません。
物理統計研究室は自由な発想とそれに伴う鋭い知識が特徴と言えると思います。
松田雄馬さん
学部の頃は、地球環境に関してのエネルギー問題・気候変動などに関心があり、
地球工学科に所属していましたが、勉強を進めるにつれ、確率論・最適化手法
などの数理的な部分に特に興味を持つようになりました。地球工学科では、研
究の対象が土木工学的な応用に限られてしまい、方向性の違いを感じていまし
た。大学院では、土木工学で扱える都市工学・経済学・水循環機構といった分
野だけでなく、生態系・生物進化・社会科学への広い応用と、それらに共通す
る基本法則などを扱っていきたいと考え、数理工学専攻を志望しました。
実際のところ、工学研究科の受験も考えており、当初はどちらを受験するか決
めかねていました。そこで、5月までは、英語・基礎数学など、共通する科目
を勉強し、情報学研究科の大学院入試説明会のあった6月から、本格的に過去
問や専門科目に着手しました。その頃は受験科目を限定せず、より多くの科目
を解きました(地球工学科で学んだ知識で、制御理論以外ほとんどの科目は解
くことができました)。7月からは、受験科目を絞り、さらに出そうな分野な
どを集中して勉強していました。最後の約一ヶ月は、ほとんどやることがなく
なってしまいましたが、最後の詰めが十分にできたので、また時間が無くて焦
るようなことがなかったので、早めに準備を始めておいて間違いなかったと思
います。後で振り返ってみると、ひとつの科目で他の科目の理解がより深まっ
たりすることもあるので(基礎数学などはその典型ではないでしょうか)、早
いうちは科目を限定せずに、広く浅く勉強し、徐々に深く狭くやっていくほう
がよいのではないでしょうか。
数理工学専攻は、非常にありがたいことに過去の問題がウェブ上に掲載されて
います。これを解くだけでも十分な試験対策になりました。さらに、科目によっ
ては講義ノートや定期テストの過去問題がウェブ上で掲載されている場合があ
るので、外部から受験する場合は利用することをお勧めします。また、工学部
のホームページを見ると、学部科目のシラバスが掲載されているので、それを
見て、同じ教科書を利用するというのもいいかもしれません。私は、数理計画
を勉強する際に、地球工学科で使っていた教科書ではわかりにくい部分があっ
たので、福島雅夫先生の「数理計画入門(朝倉書店)」を参考にしました。非
常に丁寧に書かれている教科書なので、数理計画を勉強する際には一読をお勧
めします。以上の対策を講じた上で、大学院入試説明会で情報収集を行えば、
情報に関しては完璧ではないでしょうか。大学院入試説明会では、場合によっ
ては講義ノートやウェブ上で掲載されていない過去問題が手に入る場合もあり
ますし、何よりモチベーションが上がりますので、行かない手はありません。
数理工学専攻に所属して最初に驚いたのは、大学内で立食パーティーがあった
ことです。教員と学生の距離が非常に近く、大変過ごしやすいと感じています。
また、物理統計学分野研究室では、私以外にも他学部出身の学生も多く、その
ために学生同士でも毛色の違った話が聞けるので面白いです。研究に関しても、
特に強制されることはないので、自分の興味のある分野を好きなだけ勉強する
ことができます。
第2章、線形計画に重点を置いて読みました。その後は過去問。
長いので重要な概念などをノートで整理しながら読みました。試験前
に非常に役に立ちました。
線形制御の知識があれば無難に読めると思います。
宗像先生のホームページからダウンロードできます。